基本情報技術者試験「散布図と疑似相関」の問題
アイスクリームの売上高と熱中症の搬送者数を散布図にすると強い正の相関が見られたが、アイスクリームの売上が熱中症を引き起こすわけではない。このように2変量に相関があっても直接の因果関係があるとは限らない現象の説明として、適切なものはどれか。
ア相関係数が大きいほど一方が他方の原因であることが統計的に証明されると考えてよい。
イ相関があれば必ず因果があるため、売上を抑えれば搬送者を減らせる。
ウ標本数を増やせば相関は因果へ転化する。
エ気温という第3の要因が両方を同時に押し上げる疑似相関である。
正解
エ.気温という第3の要因が両方を同時に押し上げる疑似相関である。
疑似相関(見かけの相関)は、2つの変量の双方に影響する第3の要因(交絡因子)が存在するために、両者が直接の因果関係なく一緒に動いて見える現象である。本問では『気温の上昇』がアイスの売上と熱中症の双方を増やしており、両者に直接の因果はない。第3要因に言及したエが適切である。
?選択肢ごとの解説
ア ×相関係数が大きくても因果は証明されない。相関の強さは関連の強さを示すだけで、原因と結果の方向は決められない。
イ ×相関があれば必ず因果があるという前提が誤りで、売上抑制で搬送者は減らない。疑似相関の典型的な誤解である。
ウ ×標本数を増やしても相関は相関のままで、因果へ転化することはない。因果の立証には別の検証(実験など)が必要である。
エ ○疑似相関(見かけの相関)は、2つの変量の双方に影響する第3の要因(交絡因子)が存在するために、両者が直接の因果関係なく一緒に動いて見える現象である。本問では『気温の上昇』がアイスの売上と熱中症の双方を増やしており、両者に直接の因果はない。第3要因に言及したエが適切である。
✎くわしく
相関と因果の区別は統計リテラシーの核心である。相関が観測される理由には、(1)真の因果、(2)逆の因果、(3)第3要因による疑似相関、(4)偶然、がある。因果を主張するには無作為化実験や交絡因子の統制が必要で、観測データの相関だけからは因果を結論できない。データ活用の意思決定で誤った対策を打たないための重要な視点である。
✓本番での押さえどころ
試験のコツ
相関の問題で『因果が証明される』『相関があるから原因だ』といった断定の選択肢は誤りを疑う。第3要因・疑似相関への言及が正解になりやすい。
覚え方
『アイスは熱中症の原因でなく、犯人は気温』と具体例で疑似相関を覚える。
よくある誤り
散布図で強い相関を見ると直ちに因果と解釈してしまう。『相関≠因果』を原則とし、共通要因(交絡)の有無を必ず疑う。
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ukamiru 過去問 · 基本情報技術者試験 · fe-a1-0072