基本情報技術者試験「退職者の人的リスク」の問題
H社では、競合への転職が決まった営業担当が退職直前の数週間、業務上の必要を装って顧客リストや見積データを個人の外部ストレージへ大量にコピーしていた事案が後で判明した。退職予定者による情報持ち出しを早期に抑える対策として、最も適切なものはどれか。
ア退職時に守秘義務を再確認する誓約書へ署名させ、違反した場合の損害賠償責任を明記する。
イ退職金の一部を一定期間留保し、不正が判明した際に減額できる仕組みにする。
ウ後任者を早めに決めて引継ぎ期間を確保し、業務上の引継ぎ漏れを防ぐ。
エ退職判明後はアクセス権を業務に要る範囲へ絞り、大量の複製操作を監視・制限する。
正解
エ.退職判明後はアクセス権を業務に要る範囲へ絞り、大量の複製操作を監視・制限する。
退職予定者は在職中の正規権限を悪用して情報を持ち出せる立場にある。退職判明後にアクセス権を必要最小限へ絞り、大量ダウンロードや外部媒体への書き出しを監視・制限すれば、持ち出し行為を実行される前に技術的・運用的に抑止できる。早期かつ直接的な対策である。
?選択肢ごとの解説
ア ×誓約書は事後の責任追及や心理的抑止には有効だが、退職前の実際の大量コピーを技術的に止める力はない。
イ ×退職金の留保は事後のペナルティであり、持ち出しが起きること自体を抑える仕組みではない。
ウ ×後任者の早期決定は引継ぎの円滑化が目的で、持ち出しそのものを防ぐ対策にはならない。
エ ○退職予定者は在職中の正規権限を悪用して情報を持ち出せる立場にある。退職判明後にアクセス権を必要最小限へ絞り、大量ダウンロードや外部媒体への書き出しを監視・制限すれば、持ち出し行為を実行される前に技術的・運用的に抑止できる。早期かつ直接的な対策である。
✎くわしく
退職者は正規の権限を持つ内部者であり、退職決定により動機が高まる典型的な人的リスクである。権限の縮小と挙動監視という『機会の低減』を、退職プロセスの早い段階で適用するのが要点である。
✓本番での押さえどころ
試験のコツ
退職予定者の持ち出しが論点なら、権限の縮小と挙動監視で実行前に抑える対策が正解。誓約書は補助。
覚え方
辞めると決まったら『権限を絞り、動きを見る』。署名より先に持ち出せなくする。
よくある誤り
誓約書や退職金留保など事後の抑止策を選びがちだが、これらは実行を止められない。退職判明後の権限縮小と監視が要る。
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ukamiru 過去問 · 基本情報技術者試験 · fe-b-sec-0176