基本情報技術者試験「リスク対応」の問題
F社は、あるリスクに対し技術的・運用的な低減策を実施した結果、リスクレベルが受容基準を下回る水準まで下がった。それでもなお、わずかな残留リスクは残っている。低減策を講じた後に残ったこの残留リスクへの対応として、最も適切なものはどれか。
ア基準内に収まっている事実を確かめ、責任者の承認を得て引き受ける。
イわずかでも残るなら、当該業務を直ちに止めて避ける。
ウ残りがゼロになるまで、費用をかけて低減策を足し続ける。
エ残りをそのまま保険へ移し、効いている低減策は取り下げる。
正解
ア.基準内に収まっている事実を確かめ、責任者の承認を得て引き受ける。
低減策を実施してもリスクをゼロにはできず、わずかな残留リスクは必ず残る。リスクレベルが組織の受容基準を下回っていれば、その状態を確認し、説明責任を負う責任者の承認のもとで受容するのが合理的な対応である。基準内のリスクまで対策を続けるのは不経済である。
?選択肢ごとの解説
ア ○低減策を実施してもリスクをゼロにはできず、わずかな残留リスクは必ず残る。リスクレベルが組織の受容基準を下回っていれば、その状態を確認し、説明責任を負う責任者の承認のもとで受容するのが合理的な対応である。基準内のリスクまで対策を続けるのは不経済である。
イ ×受容基準を下回る軽微な残留リスクのために業務を廃止するのは過剰な回避で、事業上の価値を不必要に犠牲にする。
ウ ×残留リスクをゼロにするまで対策を続けるのは費用対効果を無視した過剰対応で、受容基準という考え方の意義を失わせる。
エ ×基準内に収まった残留リスクをわざわざ保険移転し、有効な低減策を撤回するのは合理性がなく、かえってリスクを高めうる。
✎くわしく
リスクは低減してもゼロにはならず、必ず残留リスクが残る。重要なのは『受容基準を下回るか』であり、下回れば責任者承認のうえ受容する。リスク対応の4類型(回避・低減・移転・受容)は排他ではなく、低減後に受容を組み合わせる運用が一般的である。
✓本番での押さえどころ
試験のコツ
低減後に基準内まで下がった残留リスクは『責任者承認のうえ受容』。ゼロを目指す過剰対応は不正解になりやすい。
覚え方
リスクは『ゼロにならない』。基準を下回ったら受け入れる勇気(受容)が正解。
よくある誤り
『リスクは完全に消すべき』と考え、受容基準を下回った後も過剰に対策を続けたり、軽微なリスクで業務廃止(回避)を選んでしまう。
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ukamiru 過去問 · 基本情報技術者試験 · fe-b-sec-0138