情報セキュリティ

基本情報技術者試験インシデント対応」の問題

情報セキュリティ情報セキュリティ難易度:hard
G社で不正アクセスが疑われる端末について、後日の詳細な原因調査や法的手続でも証拠として使えるよう、ディスク内のデータを保全することになった。デジタルフォレンジックの観点で、保全作業として最も適切なものはどれか。
調査に使いそうなファイルだけを通常のファイルコピーで取得し、残りのデータは保全対象から外す。
後の解析を進めやすくするため、保全に先立ち端末上の不要ファイルを削除して整理する。
空き領域や削除済み領域も含めビット単位で複製し、ハッシュ値で原本との一致を立証する。
原本ディスク上でそのまま調査を進め、必要なファイルを開いて内容を確認していく。
正解
空き領域や削除済み領域も含めビット単位で複製し、ハッシュ値で原本との一致を立証する。

デジタルフォレンジックでは証拠の完全性が命であり、原本を改変しないことが原則である。削除済み領域や空き領域も含むディスク全体をビット単位で複製し、ハッシュ値(メッセージダイジェスト)で原本と複製が同一であることを証明する。以後の解析は複製に対して行う。

?選択肢ごとの解説

ア ×使いそうなファイルだけの通常コピーでは、削除済みデータや断片など重要な証拠を取りこぼし、証拠の網羅性を欠く。
イ ×保全前にファイルを削除・整理すると原本が改変され、証拠としての完全性と信頼性が失われる。
ウ ○デジタルフォレンジックでは証拠の完全性が命であり、原本を改変しないことが原則である。削除済み領域や空き領域も含むディスク全体をビット単位で複製し、ハッシュ値(メッセージダイジェスト)で原本と複製が同一であることを証明する。以後の解析は複製に対して行う。
エ ×原本上で調査やファイルを開く操作を行うとタイムスタンプ等が変化し原本が汚染されるため、証拠能力を損なう。

くわしく

フォレンジックの基本原則は『原本の非改変』『完全な複製』『同一性の証明(ハッシュ)』『証拠の管理連鎖(chain of custody)』である。書込み防止装置を介して全領域を複製し、複製で調査することで、原本を法的証拠として保全しつつ解析できる。

本番での押さえどころ

試験のコツ

証拠保全は『原本を触らず全領域を複製し、ハッシュで同一性を証明、複製を解析』。必要ファイルだけのコピーや原本解析は誤り。

覚え方

証拠は『原本に触れず、丸ごと写し、指紋(ハッシュ)で本物と証明』。

よくある誤り

必要なファイルだけコピーすれば十分と考える、または原本で直接調べてしまう。削除領域の保全と原本非改変の原則を見落とす。

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