基本情報技術者試験「セキュリティバイデザイン」の問題
H社では、これまでシステム開発の最終工程で脆弱性診断を行い、見つかった問題を都度修正してきた。しかし手戻りが大きく、根本的な設計上の欠陥は修正困難なことも多かった。この状況を改善する開発の進め方として、最も適切なものはどれか。
ア最終工程の脆弱性診断をこれまでより念入りに時間をかけて実施する。
イ開発期間を延長し、最終工程での修正作業に充てる時間を多く確保する。
ウリリース後に問題が見つかった都度、運用部門が修正パッチで個別に対処する体制にする。
エ検査の時期を後ろから前へ移し、企画・設計の各工程で安全性をあらかじめ作り込む。
正解
エ.検査の時期を後ろから前へ移し、企画・設計の各工程で安全性をあらかじめ作り込む。
根本的な設計上の欠陥は後工程では修正困難という問題に対し、要件定義・設計という上流工程からセキュリティ要件を組み込み各工程で作り込むセキュリティバイデザインが有効である。欠陥が生まれる前に手を打つため手戻りを最小化できる。
?選択肢ごとの解説
ア ×最終工程の診断を念入りにしても、検出が後工程である構造は変わらず、設計欠陥の修正困難さと大きな手戻りという課題は解消しない。
イ ×開発期間の延長は最終工程の修正時間を増やすだけで、後工程修正の非効率という構造的問題そのものを改善しない。
ウ ×リリース後のパッチ対応はさらに後ろ倒しの対症療法であり、上流での作り込み不足という根本原因を放置している。
エ ○根本的な設計上の欠陥は後工程では修正困難という問題に対し、要件定義・設計という上流工程からセキュリティ要件を組み込み各工程で作り込むセキュリティバイデザインが有効である。欠陥が生まれる前に手を打つため手戻りを最小化できる。
✎くわしく
工程が進むほど欠陥の修正コストは指数的に増大する。セキュリティバイデザインは『シフトレフト』の考え方で、セキュリティを開発の早期工程へ前倒しし、設計段階から脅威を想定して作り込むことで、後工程の手戻りと修正困難を回避する。
✓本番での押さえどころ
試験のコツ
設計欠陥・大きな手戻りが課題なら、上流工程からセキュリティを組み込むセキュリティバイデザイン(シフトレフト)が正解。
覚え方
セキュリティは『建ててから直すより、設計図から組み込む』。後付けの耐震補強より最初から耐震設計。
よくある誤り
後工程の診断や修正を強化する方向で考える。問題は検出の精度ではなく検出の時期であり、上流への前倒しが本質である。
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ukamiru 過去問 · 基本情報技術者試験 · fe-b-sec-0116